家計を予算で回す⑤|10年後に出るお金を今の年度から積む
④までで、1年のうちに出ていくお金の枠を決めました。
この記事で書くのは、10年後に出ていくお金の話です。
結論から言いますと、僕の家の歳出7,583,292円のうち2,889,128円、38.1%は今年使わないお金です。全部、基金に積んでいます。
基金とは、目的を決めてしまった貯金
原則第3条で、基金についてこう決めています。
- 特定の目的のために、財産を維持し、資金を積み立てるための基金を設けることができる
- 積立のための基金を設けた場合は、その目的のためでなければ処分できない
- 処分するときは、必要最小限の額を特別会計へ繰入れて処分することも差し支えない
ふつうの貯金と違うのは、2つめです。使い道を先に決めてしまって、そこ以外には使えないようにします。
貯金が1本しかないと、残高を見て「まだあるから大丈夫」と判断します。ところがその残高の中には、3年後の車の買い替え分も、10年後の家の修繕分も混ざっています。混ざっているあいだは、いくら使っていいのかが誰にも分かりません。目的ごとに分けると、そこが見えます。
2026年度に積む10本
| 積立先 | 2026年度の積立額 | 何のために積むか |
|---|---|---|
| 財形会計 | 1,000,000円 | 給与からの天引きによる財産形成 |
| 妻の基金 | 790,000円 | 妻が管理する分の原資 |
| 車基金 | 240,000円 | 次の車の買い替え |
| 住宅基金 | 206,500円 | 家の修繕と設備の更新 |
| 医療基金 | 200,000円 | 病院代と常備薬 |
| 孝行基金(年賀含む) | 140,000円 | 親に関する費用 |
| 家電基金 | 132,000円 | 家具と家電の買い替え |
| 情報基金 | 120,000円 | パソコンとソフト、通信まわりの更新 |
| 慶弔基金 | 36,000円 | 冠婚葬祭 |
| 緊急特別会計 | 24,628円 | 見通しの立たない緊急の支出 |
| 合計 | 2,889,128円 | 歳出の38.1% |
積立の時期も原則で決めてあります。特別会計と基金への積立は、その会計年度の前の年(暦年)のうちに積んでおくという形です。2026年度に積む分は、2025年の1月から12月に入った収入が原資になっています。
子どもの歯科矯正368,500円を、医療基金で受けた
2021年3月に、子どもの歯科矯正の代金を払いました。内訳は矯正代330,000円、消費税33,000円、診療費5,500円で、合計368,500円です。
このうち300,000円は僕の両親から援助を受けたので、差額は63,000円でした。それ以降も毎月5,500円の診療費が続きます。
子ども名義の基金から出すつもりでいたのですが、そのときの家計予実績表に残してあるのは「今のところ医療基金に余裕があるため何もしていない」という記録でした。つまり、医療基金に積んであった200,000円の枠で吸収できたということです。
矯正を始めると決めたのはその年ですが、医療基金を立てていたのはその前からです。急に決まった支出に見えて、備えは先にできていました。
払わない年に積む──ウイルス対策ソフトの3年
情報基金のほうでは、こういう使い方をしました。
ウイルス対策ソフトを複数年契約で買っていて、2024年11月16日まで有効でした。だから2021年度から2023年度までの3年間は、このソフトの支払いがありません。
このとき、僕は支払いのない3年間も予算を立てて、その分を情報基金に積むことにしました。契約が切れる年に、まとめて払う原資がそこにできます。
支払いがない年に予算を削ると、その年の家計は楽になります。ただ、楽になった分は生活費に溶けて、契約が切れる年に同じ問題が戻ってきます。複数年契約や数年ごとの更新があるものは、払わない年にこそ積んでおくほうが平らになります。
車は、返しながら次の分を積んでいる
2026年度の歳出には、車に関する枠が2つ並んでいます。
| 項目 | 2026年度 | 中身 |
|---|---|---|
| 車返済 | 300,000円 | 今乗っている車の購入資金の返済 |
| 車基金へ | 240,000円 | 次に買い替える車の積立 |
今の車は購入資金を借りて買ったので、返済が続いています。令和元年度から令和4年度までの4年分で、合計1,200,000円を返済しました。
返済中に次の車の積立も始めているのは、返し終わってから積み始めると間に合わないからです。車の買い替えは10年前後の周期で来ますが、返済が終わるのはそれより後になります。返済と積立が重なる期間を作らないと、次もまた借りることになります。
この2つを同じ「車の費用」という1つの枠にまとめていたら、返済が終わった年に240,000円が浮いたように見えて、別のものに使っていたはずです。
ポイントと商品券にも、置き場所を作った
基金の考え方を使っているもので、少し変わっているのがポイントと商品券です。僕の家では、これを「プレミアム基金」という枠に計上して、優先的に使うことにしています。
ここで1つ決めごとがあります。ポイントや商品券で買ったからといって、その支出をプレミアム基金からの支出として記録しないということです。買った物の支出は、お小遣いや特別会計といった本来の枠から出たものとして記録します。
そうしないと、ポイントで買った分だけ家計の支出額が小さくなって、来年の予算を立てるときの材料が狂います。ポイントは支払いの手段が変わっただけで、その品物にお金を使ったという事実は変わらないからです。
この記事で使った資料
- 筆者の家の「家計運用に係る原則」第3条・第5条
- 筆者の家の「家計の原則の運用規則」ポイントや商品券等の家計への繰り入れ
- 筆者の家の「令和8年度(2026年度)家計予実績表」労金貯蓄預金内訳決算シート
- 筆者の家の「令和8年度(2026年度)家計執行方針」前年度からの留意事項
予算の数字と基金の枠は、ここまでで決まりました。ただ、数字だけでは来年の自分に伝わらないことがあります。次の⑥では、毎年書いている執行方針という文書の話をします。
